モノクローム
モノクロ映画が原点かもしれない。
30年程前、友人と必死で作ったモノクロ映画、スタインベックの”月は沈みぬ”をベースに考えた映画だった。
VHSビデオで撮影し、ダビングを駆使して編集した。当然画質は劣化していく。
当初からモノクロを目指していたから、ノイズは大歓迎。最終的に色彩を落とし、コントラストを上げた。
当時やっていた高感度処理後のKodak Tri-Xの画だった。
僕の記憶の中ではそう残っている。
最後の爆発音の効果は当時話題の映画”U-boat"から無断借用・・・。
ISO3200に増感したTri-Xでまた撮りたいな。
こんな綺麗な画じゃダメなんだ!
長巻のTri-Xを適当に詰めたNikon FAにモードラ付けて、何も考えずファインダーだけ覗いてオートで撮りまくる。
4号でカチカチの画像、でも少しだけ、ほんの少しだけ優しいトーンを残す。
後の事なんて何も考えず、一枚の画を残すことだけを考える。
30年前、それで良かった。今もそうだと思う。